【67歳、主婦から華麗なる転身】好きなことを追求し、周りを笑顔にする母の生き方
「もったいないよ!もっと高く売ればいいのに」
そう私が何度言っても、母はいつもニコニコと笑うだけ。
「いいの、いいの。利益よりも、私の『好き』をみんなに認めてもらってるだけで十分だから」
そう言ってのける母は、現在67歳。つい最近まで専業主婦として父を支えてきた、ごく普通の女性だ。しかし、父が他界してからというもの、母はまるで何かのスイッチが入ったかのように、様々なことに挑戦し始めた。
リース作り、アロマセラピストの資格取得、メルカリでのハンドメイド作品販売…。どれもこれも、母が「好き」だと感じたものばかりだ。そして、そのどれもが、驚くほど高いクオリティを誇っている。
例えば、母が作ったリースは、まるで生花と見間違えるほど繊細で美しい。アロマセラピーも、その優しい香りと心地よい施術で、多くの人を癒している。メルカリに出品すれば、すぐに買い手がつくほどの人気ぶりだ。
しかし、母は決して高値をつけようとはしない。リースもアロマも、信じられないほど良心的な価格で提供している。
「だって、みんなに喜んでもらいたいんだもん」
それが母の口癖だ。
昔、ピアノの先生をしていた母は、今でも近所の友達にピアノを教えている。レッスン料は、なんと1回1,000円。しかも、そのお金で生徒さんと一緒にお菓子を買い、楽しそうにティータイムを過ごしている。
決して裕福とは言えない年金暮らしなのに、なぜそこまで?私はそう思わずにはいられない。
「お金も大事だけど、それよりもっと大切なものがあるのよ」
そう語る母の目は、まるで少女のようにキラキラと輝いている。
母を見ていると、お金を稼ぐことだけが人生ではないと思わされる。好きなことを追求し、周りの人を笑顔にする。そんな母の生き方は、私にとって、そして多くの人にとって、きっと何か大切なものを思い出させてくれるはずだ。
【編集後記】
この記事を書くにあたり、改めて母の生き方について考えさせられました。好きなことを仕事にし、周りの人に喜びを与える。そんな生き方は、誰にでもできることではないかもしれません。しかし、母のように、いくつになっても好奇心を忘れず、好きなことに挑戦し続けることはできるはずです。この記事が、読者の皆様にとって、何か新しいことに挑戦するきっかけになれば幸いです。
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